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SPECTACLE GARMENTS スペクタクルガーメンツ

2018年10月14日更新

連載 第8回
STEVENSON OVERALL Co. ヴィンテージとリプロダクション

大変ご無沙汰しております。ジェネラルガーデン店、店長高橋です。

暑い暑い夏を終え遂にやって参ります、アメカジのハイシーズン。秋冬のお買い物に参考にして頂ける内容を今回もお届けできればと思います。

今回は本コラム初登場のこのブランドをご紹介。

参りましょう!!

STEVENSON OVERALL Co. / スティーブンソン オーバーオールズ

 

2005年設立

ヴィンテージコレクターとして著名でスタッズベルト生産で一世を風靡したHTCデザイナー、ZIP STEVENSON氏とトパンガの代表、多賀谷 強守氏が手掛けるブランド。

ZIP STEVENSON 氏

多賀谷 強守 氏

 

アメリカンヴィンテージからインスピレーションを得て、「古くて新しい、モダンでありながら普遍的」という相反する要素を併せ持った現代の衣服として再構築しています。

そのルーツは1920年代、アメリカはロサンゼルスに存在した同名のブランド。小規模ながらしっかりとしたモノづくりが伝えられておりました。

現代のSTEVENSON OVERALL Co.もまた、そのこだわりを踏襲したクオリティが高くアメリカンスタイルを感じさせる商品製作を行っています。

 

まずはこのブランドの基軸とも言えるジーンズをご紹介致します。

こちらがブランド創設時から生産し続けている当ブランドの代表モデル「SAN FRANCISCO」。

1920年代以前の方法である「一本針の折り伏せ縫い」と呼ばれる職人技術と手間を必要とする縫製仕様を採用し、各所に見られるシャープな印象を際立たせます。

また素材は長繊維綿として著名なジンバブエコットンを使用。セルビッジデニム特有のザラザラした質感に加え、肌触りの良さを併せ持つ14ozオリジナルデニムです。

こちらが私、高橋が約1年着用したサンプルです。

深味のある緑がかった色落ちは圧巻。独特のデザインでありますバックポケットのカーブラインにも程よいパッカリングが見られ、男らしくもエレガントな雰囲気を醸しだします。

正に前述のブランドコンセプトを具現化したジーンズとなっています。

と、ここまでがSTEVENSON OVERALL Co.のブランド解説でございますが、肝心なのはここから。

 

2018年秋冬における当ブランドの主力とも言えるアイテムを先行して皆様にご覧頂くことが今コラムの目的となります。

 

それでは、まずこちらをご覧ください。

こちらは1960年代初期にアメリカ軍兵士がオーダーしたと思われる、スーベニアジャケットのヴィンテージです。

ジャパンジャケット(スカジャン)、コリアジャケット(コリジャン)、ベトナムジャケット(ベトジャン)と数あるスーベニアジャケット。各地に駐屯していたアメリカ兵が軍服を始めとする衣服に現地ならではの刺繍を入れ、お土産として持ち帰っていたものですが、こちらは珍しいドイツジャケットで、他スーベニアジャケットとは一線を画する特徴があります。

スーベニアジャケットにおいて主流であるレーヨンサテン地やベッチン地では無く、コットンモールスキンを使用したアウターシェル。

モールスキンは別名「ジャーマンレザー」と呼ばれています。

革製品が高価で買う事が出来なかった時代にドイツのワーカー達が分厚く織られたモールスキンジャケットで寒さを凌いでおりました。

つまり、レザーの代用品として着用されていたことがその名の所以となっています。

そしてこのジャケット最大の特徴となるのはやはりこの刺繍。

ジャーマンスーベニア自体はヴィンテージ市場でも希少ではありますが、全く出てこないものでもありません。

しかし、よく見られるのは戦車や戦闘機、地図、国旗等の刺繍柄。

サタンもごく稀に見ることが出来ますが、エンジェルは更に希少なモチーフです。

正反対の象徴となるエンジェルとサタンが同居するこのデザインは、有識者の中でも見た事が無い方がいる程、珍しい一品と言えます。

また刺繍のテクニックも実に面白く、フェルトを全て手切りし、生地に乗せ、その縁を刺繍のパイピングで仕上げてあります。

また、サタンが上っている階段が7段である事から、アメリカ陸軍第7軍、通称“SEVEN STEPS TO HELL(地獄への7段階段)”所属兵がアメリカ帰還前にオーダーしたものと推測されます。

アメリカ陸軍第7軍は第2次大戦後、西ドイツ政権下のドイツに駐留し、治安維持活動に従事し、1967年にアメリカ欧州陸軍に統一される形でその姿を消します。

こちらがその部隊章です。やはり7段階段。

1960~62年まで駐留し、当時の世界情勢を想像すると、冷戦下、ベトナム戦争真っただ中の混沌とした時代。

背中に描かれた文言“I’M BOUND FOR HEAVEN BECAUSE I SPENT MY TIME IN HELL(私は天国に必ず向かうだろう。なぜなら地獄の日々を過ごしたから。)”がその世界観を物語ります。

そしてこちらのヴィンテージを再構築し、STEVENSON OVERALL Co.の手によって蘇らせました。

その名も「Deuce」!!

誰もが感服するほどの完全再現されたドイツスーベニアジャケットが生まれました。

アウターシェルのコットンモールスキンは大変高密度に織り上げられており、「ジャーマンレザー」の名の通り風を通しづらく、最初は硬さを感じますが、着込むことにより身体に馴染んでいきます。

またモールスキンの特性でもある毛羽立ちの毛先から徐々に褪色し、前出のヴィンテージさながらの経年変化もお楽しみいただけます。

中綿には“落ち綿”と言われる、大変柔らかい綿繊維がぎっしりと詰められ保温効果にも期待できます。

 

今作、最重要ポイントであります刺繍もこの通り、完全再現。

Vintage

Deuce

Vintage

Deuce

Vintage

Deuce

Vintage

Deuce

Vintage

Deuce

前述の通り、手切りしたフェルト地をパイピングにて縫い付け、文字においても書体の”ヘタウマ”なヴィンテージ感の再現に成功しています。

フロント左胸部のみデザインに変更が行われており、個人名「EDDIE」から陸軍第7軍の通称名「SEVEN STEPS TO HELL」となっています。

今作の裏テーマとなりますミリタリーの世界観がより明確化されています。

Vintage

Deuce

このように見比べますと、その再現性、完成度の高さを改めて感じます。

 

冒頭に紹介致しました通り、STEVENSON OVERALL Co.はただの復刻ブランドではありません。

しかし、今作は完全なリプロダクションを以って商品製作を行ったのは、このスーベニアジャケットを既に変えようが無い「完成しきったデザイン」であると捉えたからです。

時を越え、ドイツで生まれ、アメリカを経由し、そして今この日本に実在し、STEVENSON OVERALL Co.によって蘇る幻のヴィンテージ。

ぜひ、あなたの手で、身体でお確かめ下さい!!


STEVENSON OVERALL Co. “Deuce”

Color

Black

Fabric

Shell:Moleskin(Cotton 100%)

Lining:Royon Satin(Rayon 100%)

Insulation: Wool Blend Synthetic Insulate

Size

36、38、40、42

Price

¥69,000+tax

発売予定 2018年11月

ご予約受付中


コメント

    2018年11月6日 1:01 PM

    熊谷将孝様 よりコメント

    こんにちわ。
    先ほど電話させて頂きました熊谷です。
    株式会社TOPANGA 日野 様よりご紹介頂きました。
    以下の商品について購入させて頂きたく、通販での取扱方法等を
    お教え頂ければ有難く、お願いいたします。

    Stevenson Overall Co. のDeuce - DC1

    Color: Black
    Size: 42
    Price: \69000

    2018年11月9日 11:47 AM

    americaya よりコメント

    熊谷様
    返事が遅くなり申し訳ありません。
    通販についての詳細はご登録のメールアドレスにお送りいたしました。
    ご確認くださいませ。

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