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岡本博氏に学ぶミリタリーの魅力

2021年9月6日更新

連載 第4回
TAXI DRIVER SERIES

こんにちは!アメリカ屋ジェネラルガーデン店の松ちゃんこと松本拓次です。

前回のTシャツ特集から少し間が開いてしまいましたこちらの企画ですが、アメカジの本番である秋冬に向けて皆様のお買い物の参考になる情報をお伝えできればと思います。

それでは今回のご紹介はこちらのシリーズです。

TMJ1615 TAXI DRIVER WINTER COMBAT JACKET “TANKERS”

¥90,200(with tax)

TMJ2137 TAXI DRIVER M-65 COAT MAN’S,FIELD W/HOOD

¥96,800(with tax)

言わずと知れたアメリカンニューシネマの名作「タクシードライバー」においてロバート・デ・ニーロ演じるトラヴィスが着用していた2つのミリタリージャケットの完全復刻モデルです。

2016年より定番化した「タンカースジャケット」に加え、2017年以来の久々の生産となる「M-65」。

映画公開から45周年を迎える2021年を彩る注目度の高いこちらのシリーズをピックアップして岡本先生にお話伺って参ります!

松ちゃん:

岡本先生、こんにちは!本日もよろしくお願い致します。

岡本先生:

おー、松ちゃん!久しぶり!よろしくね。

松ちゃん:

先生、随分と日焼けしてらっしゃいますね。

岡本先生:

あー、バイク焼けだよ。実は今度バイクを新調してカスタムしようとしてるんだ。

松ちゃん:

そうなんですね!その際には是非取材させてください!

岡本先生:

いいけどそれより、ツーリング行こうよ。

松ちゃん:

実はバイクの免許が...。

岡本先生:

無いの?ダメんじゃん。ワハハ

松ちゃん:

恐縮です。ハハハ...。
それではいつもの撮影に参りましょう。

松ちゃん:

流石は岡本先生!完璧な着こなしです!

岡本先生:

松ちゃんこそ。デ・ニーロに見えてきたよ。

松ちゃん:

それではお話を伺って参りたいと思います。
1976年公開以降、絶大な支持を得て今も尚、多くの人々が語る「タクシードライバー」ですが、岡本先生が思うその最大の魅力とは何でしょうか?

岡本先生:

「タクシードライバー」はね、ワシの青春時代に公開されたこともあって、すごく思い入れのある作品だよ。
当時のニューヨークの雰囲気がリアルに感じられるよね。
その魅力は一言で言うと「悪の美学(アンチヒロイズム)」だね。
歴史の話をすると、ハリウッド映画は30~40年代は勧善懲悪でハッピーエンドの大作が人気だったんだけど、50年代になるとテレビドラマが台頭してきたことで飽きられてくるんだよ。
その後60年代になるとベトナム戦争が始まり、アメリカ全土に暗い影を落とす事になる。
それをきっかけに映画界が少し変わっていくんだ。それが「アメリカンニューシネマ」ってやつだね。
そこでスポットがあたるテーマってのが「悪」や「反社会」、「不良」だったんだ。
そして登場人物のリアルなアウトロー達の着こなしていたファッションにワシらは憧れていったものだよ。

松ちゃん:

なるほど!!その意味だとデ・ニーロは抜群に着こなしていましたね。

岡本先生:

そうだね。とにかく似合っていたと思うよ。
肌着でM-65を着たり、Tシャツ裏返しで着たり、モヒカンにしたりで完全に「イカれたヤツ」を演じていた。
その後、パンクミュージシャンが作中のモヒカン姿をプリントしたTシャツを着たりしてたね。
そこから考えると「タクシードライバー」のスタイルってのはアウトローの一つの完成形として評価されてたって事なんじゃないかな。

松ちゃん:

確かにデ・ニーロの怪演はとにかく印象的で格好良かったです。
今回のタンカースジャケットは撮影衣装の実物を厳密に再現した事で話題になりましたが、本物と巡り合う事が出来た経緯を教えもらえますか?

岡本先生:

実はこれだけ有名な映画だから色んな同業他ブランドがこのシリーズの復刻を手掛けているんだけど、トイズマッコイだけが本物に出会う事ができたんだ。
これまで動画解析だけだとこのタンカースはとにかく謎が多かった。
ミルスペックのタンカースに見えるけど、シルエットのバランスがちょっと違う。
裏地も赤っぽいし民生品なのかな?って感じで分からない事が多かったんだ。
それがたまたま縁あって顔を出したイギリスの映画コスチュームを集めた展示会でこのタンカースの本物が出展されているのを見たんだ。

岡本先生:

その後これが保管されているテキサス州の資料室の協力で触る事ができたんだ。
残念ながらM-65には出会えなかったんだけど、特に謎だらけだったタンカースをじっくりとサンプリング出来たのは貴重な体験だったよ。

松ちゃん:

その様な経緯が!!
そして出来上がったのがこのシリーズなんですね。

岡本先生:

そう。やっぱり衣装なだけあって一点もの的なカスタムがたくさん施されていたよ。
軍物オタクだって噂されるスコセッシ監督らしいよね。
特に面白いのは2つのジャケット共に付いている「キングコング・カンパニー」のワッペンだね。
刺繍、プリント、ハンドペイントの3つの手法で作られている。
実はキングコングの顔もそれぞれ違う表情で、タンカースのコングは男前でM-65のコングはちょっと不細工なんだ。
それもしっかり再現しているよ。

松ちゃん:

正に本物をサンプリングしたからこそ再現できるテクニックですね。興味深いです。
ところで今回のタンカースなのですが、主演のロバート・デ・ニーロ氏に進呈なさったと伺いました。
その時のエピソードを教えて下さい。

岡本先生:

そうなんだよ。これも本当に偶然だよ。知人との会食でレストランNOBU TOKYOに行った時の話なんだけど、その時のワシが着ていたのがタンカースでね。そうしたらここのオーナーのNOBUさんの目に留まったんだ。
実はこのNOBUさんはデ・ニーロと交友があるらしくて、その場でデ・ニーロ氏本人に連絡を取ってくれてね。
欲しいって言ってもらえたから、せっかくなので今のデ・ニーロサイズに修正して送ってあげたんだ。

松ちゃん:

すごい話です!!まるで長い月日が経って、持ち主の元に帰っていく様な。

岡本先生:

すごく喜んでもらえたみたいで、お礼として送られてきたのがこのポスターなんだ。

岡本先生:

本人の直筆サイン入りでね。「To Hiroshi, Thank you for the taxi driver costume! all the best.(博へ、ジャケットをありがとう。全て完璧だ。)」ってメッセージをもらったよ。

松ちゃん:

感動的ですらあります。

岡本先生:

実は不思議な縁があってね。
懇意にしてもらっているプロレスラー高山さんのおかげでこのジャケットをスコセッシ監督に見てもらう機会があったんだ。
「知ってるぞ!!そのジャケット!!」ってリアクションだったらしい。
あれだけ数多くの映画を撮っているスコセッシ監督が昔の一作品の一衣装を覚えているってのが嬉しかったよ。
彼にとっても思い入れのある作品・衣装だったのかな。

松ちゃん:

すごい...。本当に不思議な縁が重なりますね。

岡本先生:

そうなんだよ。
だからワシとしては長年こだわった物作りを続けてきたトイズマッコイが作るべくして作った運命的なジャケットなんだと思っているよ。

松ちゃん:

運命のジャケット!!確かにそう思います!!
本日も感動的なお話ありがとうございました。
次回もぜひよろしくお願い致します。

岡本先生:

いやいや、こちらこそありがとう。
次回はデ・ニーロにならってモヒカンにしておいで。

松ちゃん:

先生~~!!!


ご紹介した商品は10月頃の入荷を予定しております。

お問合せは下記まで。

アメリカ屋 GENERAL GARDEN

03-3831-2448

 

また、実店舗の他、インターネット通販でもご予約を承っております。


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